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最近の話題から発想する中小企業の経営戦略・マーケティングのヒント
中小企業の経営革新、戦略、マーケティング、人材育成などのヒントとなるネタを、新聞や雑誌の記事などから発想し、紹介いたします。
中国人の観光ビザの発給要件が緩和
7月1日から、中国人の観光ビザの発給要件が緩和されました。

これにより、これまでの10倍の中国人がビザ取得の要件を満たすようになるとのことです。

そうなれば、当然日本への中国人観光客が増える可能性があるということですね。日本の小売業者は、中国人客の取り込みにいろいろ知恵を絞る必要があります。

これに関しては、今年2月の春節商戦の際に、小売業各社の取り組みが日本経済新聞で紹介されていました。

・ ビックカメラは中国の空港などで割引券を配布

・ 高島屋は中華圏向けにインターネットで買い物情報を発信

・ヨドバシカメラは中国語を話す店員が買い物に付き添うサービスを始める

・松屋は東京・銀座の本店入り口に中国人客向けのサービスを案内する看板を新設

・資生堂は中国人客向けの専用ブースを特設する

・宝飾専門店のミキモトは1~4階の売り場にある主要商品を1階のコーナーにまとめて展示し、中国人客が短時間で効率よく買い物できるようにする

・中国版デビットカード「銀聯(ぎんれん)カード」の決済件数が前年同月の2倍に達した

「中国人観光客の役に立つこと」というテーマで、各社がそれぞれ工夫していますが、ひとつひとつはそう斬新でもカネのかかることでもなく、まあ言えば比較的簡単に取り組めることといえます。これをヒントに、一つの小さな店がこのすべてに取り組むことも十分可能です。

そして、これらすべてに取り組むことで、中国人観光客にとっては、「日本で買い物をするのであればあのお店」という、いわゆるブランドが確立するようになるはずです。

ターゲット顧客さえ明確になれば、その人たちにどういうサービスを提供すれば喜んでもらえるか、おのずと明確になってくるはずです。

あとはそれを一つ一つ丁寧に実行するだけです。

まずターゲットとする顧客層を明確にしましょう。
ワークライフバランスの時代
6月30日付日本経済新聞夕刊にワークライフバランスの記事が取り上げられていました。

中小企業も、父親が子育てをする「イクメン」を支援する機運が出てきたとのこと。

そして、こういったワークライフバランスを推進することは、従業員の意欲を高めることにもなるということを、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査データで紹介していました。

この調査は、もともと中小企業庁が三菱UFJR&C社に委託して実施したもので、もう少し詳しい調査結果が2010年版中小企業白書に紹介されています。

白書によると、ワークライフバランスの導入により、企業にとっても以下のようなメリットが見られたとのことです。

・定着率が高まった
・労働意欲が増加した
・仕事の質が高まった
・現場での創意工夫が増えた
・顧客満足度が向上した
・生産性が向上した

中小企業の社長さん達は、ワークライフバランスというと何か恩恵的にやらざるを得ないとか、大企業なら余裕があっても零細企業はとてもできないといった、どちらかというと否定的な考えを持つ傾向がありますが、この調査結果のように、実際は企業にとってもメリットがあることといえます。

また、最近の労働基準法の改正や、育児介護休業法の改正も、すべてワークライフバランスを推進することを念頭に置いています。

また、政府も幼保一体化といった、子育て支援の方策をいろいろ検討しています。

ですので、中小企業も積極的にワークライフバランスに取り組んでいかなければならない時代になっています。

また、会社にとってもプラスなのであれば、もはや迷うことはありません。積極的に導入するというスタンスで取り組んでいただきたいと思います。

逆にこれを機会に、新しいビジネスチャンスを見出そうという発想があってもいいでしょう。

例えば、
・母親の社会復帰のための研修事業の導入
・父親の子育て教室の開講
・効率的な人員管理システムの開発
・小さな子供連れでも気兼ねなく入れる飲食店
といったビジネスは、今後ニーズがますます高まっていくでしょう。

ワークライフバランスを新たなビジネスチャンスととらえ、行動することが重要だと思います。

テーマ:中小企業の経営 - ジャンル:ビジネス

社員の評価基準は業績基準から行動基準に
6月28日付日本経済新聞の朝刊で、第一生命保険が今年度から、係長以上の社員を対象に、人材育成の視点を取り入れた評価制度を導入する、という記事が紹介されていました。

以下、日本液剤新聞からの引用です。

「業績中心のこれまでの評価制度を改め、会社が求める働き方ができているかをチェックする行動評価を導入する。24項目の具体的な行動例を示し、社員が目標とする働き方を明確にする」。

「24の項目を設け、それぞれに3段階の行動例を設定する。例えば情報収集の項目では「複数の情報を得て、情報の偏りをなくす」「必要なときに情報を集められるように情報源との関係を強化する」といった例を示す」

この考え方は、私は以前から重視していたことです。

売上や利益という成果は、さまざまな行動や取り組みの積み重ねの結果にすぎません。

例えば売上は、見込み客の発掘や新規開拓活動と、既存客との関係強化活動という要素をベースとして、販売点数の増加、販売単価の引き上げ、リピート購入の促進、継続的な付き合いにつなげる活動といった様々な活動の積み重ねの結果です。

こういった様々な活動を一つ一つ丁寧に、的確に行っていけば、必然的に売上は上がるはずで、その一つ一つの行動がどれだけできたかを評価するようにすれば、社員も自分がどういう行動をすればよいかが明確になってきます。

これが社員の育成にもつながり、かつ会社の業績向上にもつながる評価だと思います。

単に結果である売上や利益の達成率だけ見て評価しても、社員はどうすればそれらを良くすることができるのか分からず、結果として無理な押し込み販売や値引きなど、表面上の数字合わせに走ってしまうだけです。

大事なのは、業績向上につなげるためには、どういった行動をすべきか、これを丁寧に、細かく細分化し、かつ最終目標達成のために各行動項目が矛盾なく、体系化した基準を作ることだと思います。


テーマ:人事労務 - ジャンル:ビジネス

本業以外で稼ぐビジネスモデル
6月26日付日本経済新聞で、ドラッグストアチェーンのグローウェルHD 高田隆右社長がなかなか面白いコメントをしていました。

ドラッグストアは、病気の流行に左右される医薬品や、薬価引き下げ懸念のある調剤事業に頼っていてはダメだというのです。

そして、ドラッグストアならではの魅力的な食品を扱い、処方せんを受け付けることで集客し、食品などのついで買いを促すビジネスモデルの確立を急ぐ、とのことです。

本業である医薬品は集客の手段で、稼ぐのは食品で、という考え方は興味深いですね。

ヤフーやグーグルが検索で集客し、広告で稼ぐ。マクドナルドが低価格ハンバーガーで集客し、ドリンクで稼ぐ。

これらと同じ発想のビジネスモデルといえます。

実際にドラッグストアがそうしたビジネスモデルをとることが有効かどうかは今の時点ではわかりませんが、こういった発想も今後は必要となってくるでしょう。

ネットの普及や技術の進歩など、環境の激変により、今後は業種・業態内の競争ではなく、まったく異なった業種・業態同士が、ビジネスモデルで競争する時代がやってきます。

電気自動車であればトヨタとパナソニックが競争することになるかもしれませんし、新聞社とグーグルがコンテンツを競う可能性もあるということですね。

従来の業種業態という枠を超えた競争の時代が来るということは、今の本業の強みを活かしつつ別の収益源で稼ぐというビジネスモデルを構築するというのも、一つの有力な選択肢になってくるでしょう。

ここで大事なのは、「今まで本業としてやってきた強みは何か」ということだと思います。それは技術かもしれないですし、顧客基盤かもしれません。

いずれにせよ、「わが社の強みの源泉は何か」を追究し続け、別の要素を組み合わせて発想してみることが、今後の激変の時代においてはますます重要になってくると思います。

テーマ:ビジネスアイディア - ジャンル:ビジネス

2010年版中小企業白書
秋田の商工会、商工会議所の経営指導員向けに、「2010年版中小企業白書に見る経営支援上のポイント」というテーマで講演してまいりました。

今年の白書のポイントは、
・国内は少子高齢化等でますます制約が大きくなる中、中小企業はいかに新たな展開をするか
・成長するアジア経済をいかに取り組むか
という2つのテーマが中心になっています。

「縮小する国内マーケット」という脅威(逆風)と、延びるアジア市場という機会(追い風)への対応が重要ということですね。

ただ、国内でも環境関連や、健康関連の市場は成長分野として期待されています。

現状の事業領域がこういった分野や海外市場と関連のない分野だったとしても、「うちには関係ない」と見過ごすのではなく、間接的でもかまわないので、いかに成長分野を自社のビジネスに取り込むかを考えることが大切だと思います。